フィリピンの盲ろうの少年「震災時、救助をずっと待っていた」

東日本大震災のときでも、「何が起きたのか、どういう状況なのか知ったのは何時間も経ってから」と話す盲ろう者が少なくありません。

電車が止まったり停電でネットに繋がらなかったりして、通訳・介助者となかなか連絡がとれなかった人もいると思います。

フィリピンも地震が多い国ですが、盲ろう者やろう者の災害時支援はこれから充実させていくようです。


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フィリピン・ボホール島地震での話

まずはこちらの動画をどうぞ。ろう者支援団体のスタッフが盲ろうの少年に触手話で聞き取りを行っています。

盲ろうの少年の名前は、Walter。

Walter:"This is my name sign."(これが僕のネームサイン)
Mark:"Thumb up!"(いいね!)

ネームサイン(サインネーム、手話ネーム)とは、ニックネームみたいなものです。

スタッフの名前は Mark Joseph、27歳。DDAT-DRRで働いていて、災害時のろう者支援を行っている。

Mark:君はボホールに在住しているけど、地震に遭ったことある?

Walter:うん、昨年、2013年10月15日の(フィリピン・ボホール島)地震だよ!

Mark : 地震の時は外にいたの?

Walter : 僕は1人で居てた。1人で外を歩くのは怖いし。

Mark : 揺れている最中に外に出たの?

Walter : 強い揺れの間はベッドの上で動けずにいた。揺れがおさまってもしばらく居てた。それから外に出て、
" I stood and waited, waited and waited!"
(立ったまま待って、待って、ずっと待っていた!)

動画はここまでですが、災害に遭った時、Walter君はどうしていいか分からず、ずっと救助を待っていた様子が想像できます。

災害時ろう者支援団体「DDAT-DRR」

Markさんが働いているという「DDAT-DRR」ですが、"Deaf Disaster Assistance Team – Disaster Risk Reduction"の略で、フィリピン・セブ市にある災害時ろう者支援団体です。

フィリピンも台風・地震・洪水・土砂崩れと自然災害が多い国です。

世界ろう連盟(WFD)と世界手話通訳者協会(WASLI)より「自然災害および大規模非常事態における、手話を使うろう者のコミュニケーションに関するWFDとWASLIの声明」とガイドライン文書がありますが、DDAT-DRRも参考にしているようです。

しかしフィリピンの地方部では、インターネットやパソコン・モバイル環境が悪い、貧困や障害のため学校に行けず読み書きができない人が多いといった事情があり、ガイドラインをそのまま使用するのはいろいろ困難があると、DDAT-DRRは言っています。

日本では災害時要援護者登録など

日本では法律により、各自治体は災害時要援護者の名簿作成が義務づけられています。高齢者や障がい者など自力での避難が難しい人が名簿登録申請する方式です。

また、東京盲ろう者友の会のWebサイトでは緊急時の盲ろう者のコミュニケーションをサポートする「SOSカード」が配布されています。どんな障害があって、どういうコミュニケーション方法をお願いしたいか書き込めるカードになっています。

もちろん、SOSカードがあれば充分というわけではありません。周囲の人が理解してコミュニケーションを図ることが一番大切です。

Source:
Why the Deaf and Blind are vulnerable during disasters | Rappler
DEAF DISASTER ASSISTANCE TEAM – DRR | YouTube

(Top photo courtesy of Pixabay)

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