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バイブで方向案内「feelSpaceナビゲーションベルト」
ドイツの feelSpace社が視覚障がい者のためのナビゲーションベルトを開発しています。10年間の大学での研究を経て起業した会社で、早ければ今年中に実用化されるかもしれません。
ベルトはスマートフォンとBluetoothで接続し、専用ナビアプリにあらかじめ行き先をセットしておくと、ベルトの内側に取り付けれられている振動モーターが方向を案内してくれるというものです。右折時は右腹の部分のバイブが反応し、まっすぐ向くとヘソ部分のバイブが震えるので、設定した徒歩ルートに沿って迷わずに進むことができます。
ベルトの振動モーターの数は、こちらのプロトタイプ品では32個となっていますが、feelSpace社のWebサイトでは16個との記述があるので最終的な製品ではこの数字になるのかもしれません。
スマートフォンの専用ナビアプリは Googleマップなど既存のナビゲーションアプリと連携する予定もあるので、どんな所にも行けるという期待が持てそうです。
盲ろう者の外出時にも使えそうなデバイス
視覚障がい者向けの歩行ナビアプリは既にいくつかありますが、音声で案内するものがほとんどでした。耳も不自由な盲ろう者に使えるものは数少ないです。
当ブログの記事「アッシャー症候群の盲ろうの女性が Apple Watchを使ってみた」でもご紹介した、イギリスの Molly Wattさんが一番便利だと思ったのは「マップ」アプリとナビゲーションの振動だそうです。道を曲がるタイミングで手首を軽くたたくような振動で知らせてくれ、また右折と左折で振動のしかたが違うので、音声や画面で確認することなく目的地にたどり着くことができるというアプリです。
feelSpaceのサイトでは特に盲ろう者のことは言及していませんが、このナビゲーションベルトも音声でなくバイブで方向案内してくれるので彼らにも使えそうなウェアラブルデバイスではないでしょうか。製品化が楽しみです。
(2016/6/6追記)
動画が公開されたので共有しました。
年内の製品化を目指して、クラウドファンディングサイト Indiegogoで資金調達中です。
(Top photo courtesy of Pixabay)