ショッピングモールやイベント会場で動き回っているコミュニケーションロボット。来館者と対話をしながら施設や店舗案内をするロボットですが、時には子どもたちに妨害されたりすることがあるそうです。
子どもたちはなぜそのようなことをするのかという心理学的な研究もありますが、今日ご紹介するのは、いたずらっ子を避けるロボット実験の話です。
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子どもの"ロボットいじめ"を回避するソーシャルロボット
大阪大学と国際電気通信基礎技術研究所(ATR)の研究者たちによる論文『子供たちの引き起こす「ロボットいじめ行動」の回避』をベースに、IEEE国際会議で発表されたもの。
場所は大阪南港のショッピングセンター。完全自律型コミュニケーションロボット Robovieを使って観察実験を行ったところ、「パトロール中なので前を開けてね」という声を無視して立ちふさがる子どもがたまに見られたそうです。中にはロボットを蹴ったり叩いたり、ボールをぶつけたりする乱暴な子どもも。
そばに大人がいなくて、複数の子どもがロボットを囲っているときに発生しやすいようです。
そこでロボットの行動プログラムを変更し、執拗についてくる子どもがいたり、近づいてくる子どもの数が増えそうになると「ロボットいじめに遭う確率が高い」と判断し、大人の近くへ移動して滞在するようにしたところ、虐待が減ったとか。
ロボットの形や喋り方によっても子どもたちの反応が違ってくると思いますが、ロボットいじめのシミュレーション研究とはなかなか興味深いですね。
Source記事に動画(約2分)が ありますので、よろしければどうぞ。
(Top photo courtesy of Pixabay)