どこでもタッチタイピング!? キーがないウェアラブルキーボード『Tap Strap』

タイプライター

タッチタイピングとはキーボードのキーを見ずに叩くことですが、FJキーに小さなポッチがあることで視覚障がい者も指先の感触を頼りに文字入力ができます。

今日ご紹介するのは、キーが全くないキーボード。だから必然とタッチタイピングになります。スマホやタブレットを操作するのに画面上のキーボードをタップする必要がないので、特に視覚障がい者にとって便利になるかもしれません。

ただし、独特なタイピング方法なので覚えるのに時間がかかりそうですが…。

目次


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メリケンサック型ウェアラブルキーボード『Tap Strap』

米ロサンゼルスの Tap Systems社が開発中のBluetoothワイヤレスキーボード。メリケンサックのような形をしたウェアラブルデバイスで、左右どちらかの手の5本の指にはめて使います。

一般的なキーボードのようにキーを見ながら打鍵する必要はなく、机や膝の上など適当な場所を指でタッピングすると、Bluetooth経由でパソコンやスマホなどにキーコードが転送されるようになっています。

イントロダクション動画はこちら。(音は音楽のみです)

特にスマートウォッチやVR機器。これらの機器向けのキーボードはいろいろな製品やプロトタイプが出ていますが、Tapは常に装着したまま使えるので慣れたら結構便利になるかもしれませんね。

どうやって文字入力を使い分けている?

Tap Strapにはセンサーが埋め込まれていて指の動きを検知しているようです。イメージとしては、センサーが付いた指輪をそれぞれの指にはめたような感じでしょうか。

そして、タッピングした指の組み合わせによって入力文字が特定されるようになっています。

例えば A, E, I, O, U はそれぞれ、親指、人差し指、中指、薬指、小指でタップです。

親指と薬指の2本タップだとK、親指・中指・小指の3本タップでWという風に、アルファベットや数字キーはもちろん、エンターキーなどもすべて指の組み合わせが決まっています。

KBのチュートリアル動画はこちら。

他の文字入力は YouTubeサイトを参照ください。
TAP – YouTube

タップする指の組み合わせを覚えるのに時間がかかりそうですが、よく考えると、点字タイプライターの6点入力方式もいくつかの指を同時押ししたりしています。Tapは片手5点入力と言ったところでしょうか。

Tapは HIDキーボード

Tap Strapは「Bluetooth HIDプロファイル対応キーボード」なので、パソコンやスマホなどいろいろな端末とワイヤレス接続できます。

古いAndroid端末では SPPプロファイルしか対応していないものがありますが、最近はHIDキーボードが一般的です。

HIDなら、ユーザーが押したキーに対応するコードが標準仕様として決まっているので、端末側はBluetoothで転送されてきた通信コードを見て文字に変換したりすることができます。

だからTap Strapも、パソコンやスマホから見たら普通のBluetoothキーボードと変わりありません。HIDキーボード対応であればスマートウォッチやVR機器だって操作できます。

Tapは6点入力キーボードにもなる?

当ブログの記事「点字の6点入力する人はパソコン買うとき「メ」が入力できるか確認します 」でも触れたのですが、パソコン点訳できるキーボードを探すのに難儀するという話があります。

Tapでは、より使い道が広がるようにと開発者向けにソフトウェア開発キットも公開されています。例えばピアノ伴奏アプリなんか考えられています。Tap Strapは片手だけでなく両手に装着もいけるそうです。

そこで開発キットを使って点字タイピングアプリを作れば、Tap Strapで6点入力ができそうな気がします。両手で人差し指・中指・薬指の同時押しを行った場合、Tap標準ではdeleteキーですが、これを点字タイピングアプリで点字の「メ」に変換してあげるのです。いかがでしょうか。

Source:
TAP wearable keyboard – turn any surface into a keyboard. | Tap Systems

(Top photo courtesy of Pixabay)

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