時速100キロのドライビングを60人の視覚障がい者が体験

サーキット場

クルマ好きだった人が中途障害により免許更新を諦めざるを得ないことがあります。サーキット場など道交法の適用を受けない場所であればクルマを走らせることができますが、なかなかそういう機会がありません。

スペインでの話ですが、視覚障がい者がサーキットでドライビング体験をしたというニュースがありました。インストラクターが助手席に乗って音声サポートしています。

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60人の視覚障がい者、サーキットでドライビング体験

スペインの自動車メーカー SEAT(セアト)、 ONCE視覚障がい者協会、RACEモータークラブの共催による体験イベント。場所はマドリッドのJaramaサーキット場で、60人の視覚障がい者が参加しました。おそらく運転経験のある中途障がい者たちではないかと思います。

そのうちの1人、Javierさんは運転は12年ぶり。助手席にはインストラクターの Albertoさんが付きます。動画はこちら。(英語字幕付きです)

最初はぎこちなくてレーンからはみ出しそうになりますが、徐々に緊張がとけてきたようで。

"And 3, and 4, and 5, and 10, …, o’clock. Very good."
インストラクターがハンドルの向きを時計の文字盤にたとえて指示しています。時計の短針でなく長針で「3分の方向、4分の方向」と細かく説明し、o’clock は真っすぐです。

"First thing this morning I drove a couple of laps wearing a blindfold, …"
インストラクターのAlbertoさん、事前に目隠しをして数周走ってみたようです。目が不自由だと運転中にどんな不安な気持ちになるのか分かったと言っています。

"How are you feeling? More relaxed? Are you having fun? You’re enjoying yourself now, right?"
クルマを走らせながら「リラックスして楽しんでいるかい?」

"Let’s go faster, come on, let’s go." "I can feel the speed in my backbone!"
「それじゃスピードを出してみましょうか。行きましょう。」「スピードを身体で感じるよ!」
なんと時速100キロぐらい出しているそうです。

"You’re amazing! Give me five!"
「素晴らしい! ハイタッチしよう!」

"Incredible, incredible. I want to do it again."
Javierさんも興奮気味に「信じられない、信じられないよ。またやりたいな。」

"It’s been one of the best experiences in my life, a real dream come true."
Javierさん含め60人の参加者にとって非常に良い経験になったようです。

今回のクルマにはフロントセンサー、レーンキープアシスト、自動緊急ブレーキなどの安全装置が装備されていて、SEATのPR目的もあったと思いますが、このような体験イベントは大歓迎。多くの人が素敵な経験をできるよう、どんどん開かれるといいですね。

Source:
SEAT media center(※リンク切れ)

(Top photo courtesy of Pixabay)

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