ウィリー・ネルソンがレイ・チャールズにチェスで勝てなかった話

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今も多くの人に影響を与え続けている偉大なミュージシャン、ウィリー・ネルソンとレイ・チャールズ。

ウィリー・ネルソン(1933~)は アウトロー・カントリー・ミュージックのレジェンド。83歳になった今年もアルバムをリリースするなど現役バリバリです。三つ編みの髪にバンダナというスタイルもお馴染みですね。

レイ・チャールズ(1930~2004)は、7歳のときに緑内障により全盲になったと言われています。盲学校で点字で楽譜を覚えたりピアノなどの楽器をマスターした後、プロミュージシャンの道に進み、その後「ソウルの神様」と呼ばれるようになったのはご存知の通り。

アメリカのスーパースターが集結した 1985年のチャリティ・ソング「We Are The World」(USA For Africa)では、ウィリー・ネルソンが2Aメロを、レイ・チャールズは後半サビのパートをソロで歌っています。

そんな超大物2人はプライベートでも親交が深かったようです。

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ウィリー・ネルソンによる思い出話

ウィリー・ネルソンが、親友レイ・チャールズとチェスをしたときの思い出話を語ります。

もちろん英語で喋っていますが、アニメをはさんでいるので見るだけでも何となく話が分かります。1分30秒ほどの短編ですので、どうぞご覧ください。

Ray and I were doing a show in Austin,
he was staying over at the hotel,
and I went over to say hello, he comes to the door,
we walked in, there was a little light in the hallway there,
then we walked into the living room, there was no light.

30年ほど前。オースティンで二人のショーをやった時の話。

レイの滞在しているホテルの部屋を訪ねると、玄関ホールは少し明かりがあったが、リビングルームは真っ暗だった。

And he sat down here and I sat down there,
he got out the chess board.

テーブルに着いて、レイがチェスボードを取り出すと…。

And his chess pieces were all, there were no color,
they were all the same color, unpainted wood, you know?
But he could feel of ‘em and tell what they were.

彼のチェスの駒は、白黒の色分けがなく何もペイントされてない木製の駒だった。

当然ながら、レイは手で触ることで、それが何の駒だか分かっていた。

So needless to say, he kicked my ass about three games in a row, and I said, "Thank you, Ray. Let’s go sing."

言うまでもなく、ウィリーは3ゲーム続けて負けてしまう。

この後、二人はコンサート会場へ向かい、何曲かデュエットを披露したようです。

最後に、ウィリーは笑いながらこう言い添えています。

But I didn’t tell him that the next time we played,
I wanted to do it with the lights on.

「次にチェスをするときは明かりをつけてやろう」とレイに云いたかったと。

なんとなくオチは想像ついていたけど、ウィリー・ネルソンが語ると、和やかで温かな笑いがありますね。

レイ・チャールズの葬儀のときも、ウィリー・ネルソンは「我が心のジョージア(Georgia on my mind)」を歌った後、このチェスの話を披露したそうです。

Source:
That Time Ray Charles Beat Willie Nelson in Chess | Great Big Story

(Top photo courtesy of Pixabay)

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