車いすの人にとってキッチンは、シンクの底が深すぎたりコンロ台が高くて鍋の中が見えなかったりと料理がしにくいことがあります。片手が不自由な人には、まな板の上で切ったりビンの蓋を開けたりすることが難しいです。
ChopChopは、キッチンをリフォームしなくても簡単にバリアフリー化できるかもしれません。
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ユニバーサルデザインなキッチン「ChopChop」
ChopChopは、シニアや体の不自由な人たちも毎日料理が楽しめるようにと考えられたキッチンのプロトタイプデザインです。
キッチンの高さは自由に調整できます。また、壁面はペグボードになっていて自分が使いやすい位置に調理器具を吊り下げることができます。
調理台は木のボードでできているので、まな板は不要。片手だけでも調理ができるよう窪地があり、おろし金も調理台に埋め込まれています。キッチンの右端は万力のように瓶や缶詰を挟めるようになっています。
シンクにはホースが付いています。水洗いする時に重い鍋をぐるぐる回さなくてすみます。また力が弱くても食器類を引きずり出せるように、シンクはスロープ状になっています。
こういった配慮が随所にありながら、全体としてスッキリとしたデザインなので毎日の料理が楽しくなりそうですね。
シニアシミュレーターで料理を体験
デザイナーのWebサイトに「making of chopchop」のページもありました。
making of chopchop | Dirk Biotto(※リンク切れ)
デザインを考えるにあたり、体の不自由な人の身になって実際に料理を体験しているようです。片手をセーターの下に入れたり、車いすに乗ったり。またシニアシミュレーターを身につけて、視界を黄色く見えにくくしたり、手の動きを鈍くしたりしながら、料理で困ることをリサーチしています。
企業がユニバーサルデザイン製品をつくるときには当たり前のことですが、ChopChopも単なる机上の知識だけでなく、身を持って体験したり体の不自由な人に聞いたりしながらデザインされています。
- Source:
- CHOPCHOP | Dirk Biotto – Industrial Design(リンク修正)
- Workshop inspired kitchen is a universal design for the disabled & elderly : TreeHugger
(Top photo courtesy of Pixabay)