手足と言葉が不自由な人が介護者と意思疎通をとるのに使う透明文字盤。重度肢体不自由者のコミュニケーション方法の一つです。おたがいの顔の間に50音の文字盤をかざし、患者さんの視線の先の文字を読み取ります。
ALS患者の徳田虎雄氏が秘書とやりとりしている場面をテレビのニュースで見たことがある人も多いのではないでしょうか。
(参考)
透明文字盤 | 東京都立神経病院(※リンク修正)
デジタルペンと組み合わせた透明文字盤もあります。Phreeはどうでしょうか。
目次
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エアペンと透明文字盤を用いた意思伝達システム「心たっち」
透明文字盤を使ってコミュニケーションしていると、話の流れがわからなくなったり、口述筆記みたいに患者さんの話をパソコンに残しておきたいと思ったりすることがあります。
透明文字盤の文字をデジタルペンで指すことにより、パソコンに文章を表示させたりテキスト保存できるようにしたのが「心たっち」です。
デジタルペンは、ぺんてるの「airpen(エアペン)」を使用。ペン先から赤外線と超音波を発信し「メモリーユニット」のセンサーが受信して筆跡をトラッキングします。
心たっちは、50音文字盤の各文字の位置情報をあらかじめ設定しておくことで、ペン先の2次元座標情報からどの文字を指したか分かるような仕組みになっています。
使用するときは、airpenのメモリーユニット(ベースユニット)を透明文字盤に固定する必要があります。
(参考)
-エアペン文字盤- 心たっち:日立ケーイーシステムズ(リンク切れ)
エアペンポケットとは|airpenpocket
手のひらに書いたメモもスマホに送信「Phree」
イスラエルの会社が開発中のデジタルペン。クラウドファンディングサイト Kickstarter で早々と目標金額に到達したようです。
3次元センサーでペン先のXYZ座標情報を取得し、筆跡データをスマホやPCに送信するというもの。光学式マウスのようにペン自体に照射とセンサーが組み込まれているので、ノートの上だけでなく、テーブルや壁、手のひらに書いた文字や絵も認識できます。
また、Bluetoothヘッドセットとしても使えます。
メモリーユニットがいらないので、思いついた時いつでもどこにでも書けます。
このデジタルペン、透明なシートでもセンサーが反応するか気になるところ。
もし透明文字盤でも使えるのであれば、メモリーユニットを持たなくてすみ介護者も楽になるのだがどうでしょうか。
- Source:
- Phree – Make the world your paper by OTM Technologies Ltd. | Kickstarter
- Make the World Your Digital Notepad | psfk
(Top photo courtesy of Pixabay)