車いすの背もたれと座シートの位置をスライドさせることで、立ち上がることもできる"スタンディング車いす"は国内でも販売されています。実際に体験された方は「棚の上の物が取れる」「高い視界に感激した」などと概ね好評です。
今日ご紹介するものもスタンディング車いすに似ていますが、どちらかと言うと立ち乗りがメインになります。
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対麻痺の人のための立ち乗り移動支援ロボット「Tek RMD」
Matia Roboticsが開発した「Tek RMD (Robotic Mobilization Device)」。電動車いすのような座位ではなく、リーチフォークリフトのような立ち乗りで屋内移動をサポートします。2015年6月にFDA(アメリカ食品医薬品局)の認可を受け、安全性も認められました。
対麻痺の人がずり落ちしないように足を乗せる足型、体の前面に腹当てや膝当て、そして背面にはシートボードがおしりを持ち上げるようにしてロックします。立ち上がったり腰を下ろした状態にするのはハンドルのレバーです。
車いすの場合、ベッドへの移乗が困難な人が少なくないですが、Tek RMDだと健常者と同じように膝裏を椅子につけて腰を落とす座り方になるので楽です。Tek RMDはリモコンで呼び寄せることもでき、常に椅子のそばに置いておく必要はありません。
T4脊髄損傷の方によるデモ動画はこちら。
家やオフィスの中も車いすで一日過ごすよりは、Tek RMDで立ち歩いたりソファーで休んだりした方が褥瘡防止や気分転換など健康のためにも良さそうですね。
(Top photo courtesy of Pixabay)