パーキンソン病は、病名はよく耳にするがどんな病気かは知らないという人が多いのではないでしょうか。
そのため周囲の理解が乏しく、生きにくいと感じるパーキンソン病患者さんも少なくないようです。
今日お伝えするショートアニメ、セリフはフランス語ですが絵を眺めるだけでも何となくわかります。ぜひご覧になってみてください。
目次
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仏アニメ「C’est quoi la maladie de Parkinson ?」
フランス・パーキンソン病協会によるショートアニメ「パーキンソン病とは何ですか?」。パーキンソン病への社会の理解を深めるために作られたそうです。
動画のキャプチャー画像を貼り付けるのは著作権的にグレーなので、超意訳および引用を交えながらお伝えしてみたいと思います。
C’est quoi la maladie de Parkinson ?
「パーキンソン病とは何ですか?」
神経伝達物質のドパミンを作るCellules nerveuses(神経細胞)が脳内で減って、Contrôle des mouvements(運動の制御)がうまくいかなくなり、食事や書くことなど日常の無意識の動作がdifficile(難しく)なるという病気です。
人によって症状の出方が違うパーキンソン病
3人のパーキンソン病患者が登場しましたが、それぞれ症状が違います。
1人目は、歩くのが人よりLenteur(遅いこと)。2人目は施錠時のTremblements(震え)。3人目はRaideur(剛性)。
アニメの3人目は顔面筋の固縮でしょうか。顔の筋肉が動きにくいために、顔の表情が乏しい、はっきり喋れない、よだれを止められないといった症状があります。
パーキンソン病では、主に、手足がふるえる(振戦)、動きが遅くなる(無動)、筋肉が硬くなる(固縮)、体のバランスが悪くなる(姿勢反射障害)、といった症状がみられます。これらによって、顔の表情の乏しさ、小声、小書字、屈曲姿勢、小股・突進歩行など、いわゆるパーキンソン症状といわれる運動症状が生じます。
運動症状以外にも、便秘や頻尿などの自律神経の症状、不眠などの睡眠障害、うつ症状などの精神症状、認知機能障害などがみられることがわかっています。これらを非運動症状と呼びます。
(引用元:パーキンソン病 サポートネット)
これらの症状はすべての人にみられるわけではありません。聖火台でのモハメド・アリの姿から、パーキンソン病の人は振戦があるというイメージが強いですが、手足の震えはないけど他の症状はあるという患者さんもいます。
「on/off」の問題
薬の効果が切れている状態をoff(オフ)といい、体がまったく動かなくなったりします。
アニメでは、スイッチを切ったように突然現れる「オン・オフ現象」が描かれていますが、「ウェアリングオフ現象」もあります。
薬の効いている時間が短くなり1日のうちに何度もon/offを繰り返す現象で、これも患者さんにとって深刻な問題です。
パーキンソン病治療には、家族や周囲の人の理解も大切
フランスでは150,000 maladesの患者数でしょうか。日本とほぼ同数のようですね。
パーキンソン病そのものを治す治療というのはまだありませんが、多種多様の症状に対しさまざまな薬が開発されています。症状を軽減させるためにMédicaments(薬)とsport(運動リハビリ)が現在の主な治療法です。
パーキンソン病治療は、病気のことをよく知ると同時に、家族や周囲の方の理解も大切になります。
パーキンソン病自体は死に至る病気ではありません。患者さんの生活の質向上のために
Ensemble luttons contre la maladie de parkinson et ses effets(パーキンソン病とその影響に対して一緒に戦いましょう)
(参考)
パーキンソン病の情報ならパーキンソン.jp(※リンク切れ)
パーキンソン病よろず相談所
パーキンソン病 サポートネット
LICOPALではこんな記事も書いています。
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(Top photo courtesy of Pixabay)